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初めてのボトルキープは Sumirnoff だった [あの頃]

ピーターキャットがオープンしたのは 私が大学に通い始めた年の6月だったろうか。
寺珈屋のあるビルの地下にジャズ喫茶ができたと聞き行ってみました。
国分寺にも 北口に確か『モダン』、 南口の今の『ほんやら洞』のところに確か『M』 というジャズ喫茶がありましたが その頃 私は吉祥寺の『アウトバック』によく行っていました。
ピーターキャットは穴倉のように薄暗く なんとなく湿った感じのお店でした、カウンターがあり 店の中央に大きなテーブル 寺珈屋に似た木作りの店でした。
初めて行ったときは昼間で ジャズ喫茶ありがちの作り置きを温めた苦いコーヒーを飲みましたが お店の雰囲気はどう見ても夜のものでした。 
数日後の夜 外でお酒を飲むなどという事に不慣れな私は勇気を奮ってこの店に行き ビールをたのみ ピスタチオをかじっていました。
カウンターの向こうに 伏目がちで 人と話すのが億劫な雰囲気の店主 ハルキさんがいました。
話を聞くと 私のかよい始めた大学の私と同じ学部の現役7年生だというのです。 
取るべき単位の数も少なく大学にはあまり行かないから 学校の様子で何か変ったことがあったら教えてくれとたのまれました。 
当時 70年安保闘争は終わっていましたが 大学ではまだ セクト間抗争や授業料値上げ反対闘争など ごたごたが続いていました。
やがて 時々この店に行くようになり、 ある日生まれて初めて『ボトルキープ』をしました。
選んだお酒は 店で一番安い Sumirnoff のウォッカでした。 
チェット・ベーカーあたりの軽めのウエストコースト派ジャズ(ハルキさんの好み)を聴きながら スライスライムを浮かべたウォッカのロックを2杯 つまみは一つ覚えのピスタチオ が私の飲み方でした。
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