女郎蜘蛛

この時期になると　電線や木の枝の間に巣を張る女郎蜘蛛が大きくなって　目立つようになります。



『気持ち悪～い』　とおっしゃる方も多いとは思いますが　
見ようによっては　なかなか綺麗なものです。
しかし　このカラフルで大きな個体はメスなのです。
哀れ小さなオスはメスの巣に居候させてもらっていて　『ヒモ』　のような生活を送っています。



メスの後ろに　茶色の貧弱なクモがいるのがわかります。　それが居候のオスなのです。


ある人がこの貧弱なオス蜘蛛を見て　『メスに食べられちゃわないのかしら？』　と心配していました。
どうも食べられてしまうことは無いようで　メスに食べられてしまうのは　蟷螂のオスなのです。



蟷螂婦人は五月みどりのヒット作でした。 　お年を召した殿方の中には　『みどりさんに食われちゃってもいい～』　なんて思っていた方も居られるとは思いますが　今の若い人は　『五月みどりってだれ？』　なんていう人が多くなってしまいました。
その人はこうも言っていました　『蟷螂のオスは命懸けですね』　

そう　恋はいつも命懸け
あなたのためなら　死ねる　と思えるほどの愛があるならば
食べられても　本望でしょう。


黄色い蝶が罠にかかってしまいました。
これこそ　弱肉強食の世界　これが自然の摂理です。



すでに　蝶は蜘蛛の毒で体が動かなくなっています。　
蜘蛛は蝶を巣からはがそうとしています。



まさにアクロバットのよう、



お尻から糸を出し　



起用に蝶を絡めています。



完成です。

指をくわえて見ているだけのオスは　みじめに　そして　哀れに見えてしまいますが　これは我々人間の気持ちの投影に過ぎないので　これも自然の摂理で　当たり前のことなのです。

タグ：ジョロウグモ

コメント 10

なるほど～虫はおっしゃるとおり「気持ち悪い～」と言ってしまうタイプです。
でも、息子ができてからはバッタも触れるようになりましたよ！！！
蜘蛛の営みもしっかり教えてやりますね☆
by m-grace (2008-10-21 05:13) 

m-grace　さん
コメントありがとうございます。

私は昆虫少年ではなかったのですが　ファーブル昆虫記は　小学校の図書館で借りて読んだ記憶があります。
あの本を読んで　自分が知らないことに対して興味を持つ姿勢が芽生えたような気がします。


by kurakichi (2008-10-21 08:22) 

うげ！Σ(ﾟρﾟ；)
一連の写真！よく撮れましたね～。
昆虫博士も太鼓判ですね。
自然界はきれいごとや嘘っぱちは存在しないのね。
生きるための営み。。。。
迫力ある写真です。


by pumipon (2008-10-21 09:31) 

pumiopn　さん
コメントありがとうございます。

昆虫の写真は　対象が小さいことと動くことで　ピントを合わせるのが難しいのですが　オートフォーカスでだいぶ助けられています。
『クモのオバサンも　今日も頑張ってるんだよ～』　という感じでした。

by kurakichi (2008-10-21 09:44) 

蜘蛛、迫力があります！
蟷螂の、カマは凄いですよね。
大きいし、痛そうだし。
by 華蓮 (2008-10-21 18:04) 

小さい世界も、よく観察すると、とても広がりがありますね。

by kakasisannpo (2008-10-21 18:40) 

華蓮　さん
コメントありうがとうございます。

蟷螂はあまり人を恐れません。　
近づくと鎌を高く上げて　威嚇します。
トゲトゲの鎌もいたいのですが
噛み付かれると　それも痛いです。


by kurakichi (2008-10-21 20:02) 

ｋａｋａｓｉｓａｎｎｐｏ　さん
コメントありがとうございます。

昆虫をみていると　ついつい人間の世界を投影してしまいます。
まあ　それくらい多様性があり　面白いということですね。

by kurakichi (2008-10-21 20:05) 

凄い物を見てしまいましたが、自然の摂理でストーリがあり面白かったです。
by パトラ (2008-10-22 00:15) 

パトラ　さん
コメントありがとうございます。

アフリカに行かないでも　こんな身近に弱肉強食の世界があるのです。

by kurakichi (2008-10-22 00:22)