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一橋大学東本館  [散歩の途中で]

前に 国立の一橋大学西キャンパスにある伊東忠太の作品については 『伊東忠太の兼松講堂』 などで紹介してきた。
先日 まだ紹介していなかった東キャンパスにある 忠太の作品を見に行ってきた。
東キャンパスには

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東本館が伊東忠太の作品として残されている。この建物のエントランスの脇には 

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『登録有形文化財 第13-0094号 この建造物は貴重な国民的財産です 文化庁』 と書かれたプレートがあった。
西キャンパスの建物には このようなプレートはなかった。
この建物は文化庁のお墨付きで 忠太の作品であるということも意味していると解釈した。

しかし 『兼松講堂』 や 『西本館』 に比べると どことなく重量感に欠ける。
どちらかと言うと 『一橋大学図書館』 から受けた印象の方が近い。

『実は一橋大学図書館は』 で 私は一橋大学図書館は忠太の作品ではないと言い切ってしまっているのだ。
また頭を抱えてしまった。

少し仔細に見てみよう

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窓枠のアーチのプロポーションは 図書館の方に似ているような気がする。

動物たちはどうだろう

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こちらは 兼松講堂の方に近いと思うが 

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豊かさ、おおらかさに欠けている。

ファサード全体としては 車寄せのアーチと柱 (1、2枚目の写真参照)

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エントランスのアーチの形状とボリューム感は 断然 兼松講堂に近い。

建物のサイドに回ってみよう

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この意匠は 今まで見たものとちょっと違う。
幾何学模様と蕨文様の組み合わせになっている。

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こちらの入口部分の処理は 図書館のものとほぼ同じであるが プロポーションは兼松講堂に近い。

以上のことから 初期にまず東本館が建てられ 忠太の円熟期に兼松講堂が建てられたのではないかと想像する。
では図書館はいつ誰が建てたのか?
忠太なのか? 他の設計者なのか?
また解らなくなってしまった。

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東本館の脇にある この古い消火栓はその答えを知っているかもしれない。



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コメント 4

華蓮

大きな建物のエントランスは
大体っていうか、綺麗ですよね。
家にも、エントランスがあれば・・・
by 華蓮 (2008-11-05 19:02) 

kurakichi

華蓮 さん
コメントありがとうございます。

私も大きな家に住みたいのですが 掃除を考えると‥‥

http://joun.blog.so-net.ne.jp/2008-07-23
にも書いたように 今作られている建物もそれなりに美しいのですが
時代を経てきた建物は単なる造形以上の美しさを感じます。

by kurakichi (2008-11-05 20:56) 

パトラ

kurakichi さんにかかると、何でも、謎めいて見えます。
とても重厚な建物ですね~!

by パトラ (2008-11-08 02:30) 

kurakichi

パトラ さん
コメントありがとうございます。

そんなこと どうでもいい ということを 考えるのが好きなのです。

by kurakichi (2008-11-08 08:21) 

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