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ギャラリーブロッケン  [建造物]

近藤あき子 -格子- 展が開かれているギャラリーブロッケンはとても素敵な建物でした。
この建物は小金井市本町の住宅街にある一戸建てのギャラリーで 
 
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平らな屋根の上にかなり太い円筒が立っていること、
南面の壁に帯状の鉄がオブジェとして取り付けられていること、
東面の壁に正方形の窓が切られていること
の三点が外見上の特徴になっています。

さてその南面の鉄のオブジェですが
 
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帯状の鉄板はカッチリと固定されているわけではなく 壁から突き出た棒に支えられ さらに鉄板の上には二個の石が鉄線で括り付けられていて その石の重量のバランスと二ヶ所につけられているワイヤーによってこの微妙な曲線を描いています。
電柱の影もおもしろいアクセントになります。

室内に入り天井を見上げると 外から見えていた円筒の中は
 
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中空になっていて 上面には
 
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半透明の天窓が切られていて さらに北側にはさらに二つの小窓があります。
そしてこの小窓からは電柱の上部が見えます。

一階の壁に切られた窓は
 
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スリットが入った入口のドアをはさんで 東面の壁には正方形の窓、北面の壁には東面の窓より少し低い位置に長方形の窓が切られています。

東面の壁の窓からも
 
120526_006.jpg

向かいの家の入口とここでも電柱が見えます。
この窓を見ていて以前行った銀閣寺の東求堂を思い出しました。
東求堂の四畳半の同仁斎は書院造りの起源といわれている和室で 違棚の脇にある障子を開けるとその先に見える景色が一幅の絵になるとても素敵な和室です。
展示する絵によってはかえってこの窓が邪魔になる事もあるとは思いますが 今回の展示では抽象の世界からフッと息が抜ける効果があって良い働きをしていました。
このとき私を抽象から現実に引き戻すきっかけが電柱であったことに何か不思議な気持ちになりました。

さてもう一つの北面に切られた窓は

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京都の町家の坪庭を思わせるもので、窓の向こうでは夏椿のつぼみがふくらみ始めていました。
外見はコンクリートの箱の上にアルミの筒が乗っているといった無機的な建物も 中に入れば和風を感じるとても日本的な空間でした。

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コメント 8

ももっち

どっかで見たことある建物だなぁって思ったら
建築雑誌に載ってたんで見覚えあったんだヽ(・∀・)ノ
円筒部分がとても特徴あるんでね。
by ももっち (2012-05-26 08:49) 

くにちゃん

10万ナイスおめでとうございます^^
by くにちゃん (2012-05-26 18:42) 

kurakichi

ももっち さん

建築雑誌に載っていましたか。
かなり前衛的で面白い建物でした。

by kurakichi (2012-05-27 00:51) 

kurakichi

くにちゃん さん

いつの間にか10万ナイス突破していました。
そのキリ番を踏んでいただきありがとうございます。
ナイスの数は皆様の訪問あっての結果でとても励みになっています。
今後ともよろしくお願いいたします。

by kurakichi (2012-05-27 00:56) 

opas10

やはり絵画を鑑賞するスペースは、天窓からの明かりが一番自然ですね。北面の窓からの景色も素晴らしいです。
by opas10 (2012-05-27 17:00) 

kurakichi

opas10 さん

貴兄のアイコンの常盤台写真館も北窓の素晴らしい建物ですね。

by kurakichi (2012-05-27 17:44) 

扶侶夢

自分のギャラリーを持てるとイイなあ~って、ふと思いました。
by 扶侶夢 (2012-05-28 12:31) 

kurakichi

扶侶夢 さん

とても贅沢な夢ですね。
実現するといいですね。

by kurakichi (2012-05-29 22:01) 

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