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鉋技の極み  [伝統と文化]

昨日の記事の木工具温故会はいちょうホールの二階の会場で行われていましたが 
一階の別会場では
 
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削ろう会が行われていました。

会場入口脇には
 
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誰でも参加できる鉋削りと書かれていますが とても素人の私が参加できる雰囲気ではありません。
しかし一歩会場に入るとそこには檜の香りが満ちていてとても良い気分になりました。

匠の鉋削りには惚れ惚れしてしまいます。
正しい鉋の持ち方は
 
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鉋の台をしっかり右手でつかみ 左手の人差し指を鉋の刃の裏側に差し込み 薬指と小指で削る木材の側面を押さえます。
そして静に鉋を引くと
 
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するするすると薄い鉋屑が出てきます。
半纏の襟に書かれた文字が透けて見えます。
手にとってみるとまるで絹のストッキングのようで とても柔らかく艶があります。
写真ではよくわかりませんが削った表面も
 
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つるつるで光沢があります。

腕のある職人が使う鉋は 刃こそ打刃物の鍛冶が作ったものですが 台にすげるのは自分自身で行います。
 
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これは会場にいた大工さんの自慢の台の素材です。
会場の片隅では若い大工さんが
 
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台直し鉋で自分の鉋の調整を行っていました。
 
会場を出て建物の裏手に回ってみると
そこでは
 
120528_008.jpg

黙々と鉋の刃を研いでいる大工さんがいました。
真剣な職人さんの姿はとても美しい。

タグ:大工 手わざ
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DouxSoleil

熟練した職人技、惚れ惚れしますね^^
尊敬します!
by DouxSoleil (2012-05-28 01:20) 

般若坊

日本の木造に対する芸術ともいえる加工技術・工具は素晴らしいものがありますね!木そのものが持つ 年輪や木目を上手に引き出し、天然のデザインを際立たせます。薄皮一枚の加工技術は、おそらく他国では真似できないでしょうね・・・^^
by 般若坊 (2012-05-28 09:51) 

お水番

日常の中で刃物を扱うことが少なくなりましたね。
木を削る感触って、心が穏やかになってよいものですよね。
by お水番 (2012-05-28 10:32) 

kurakichi

DouxSoleil さん

日本の手わざは最高ですね。

by kurakichi (2012-05-28 11:03) 

kurakichi

般若坊 さん

面を打たれる貴兄のこと 道具と技術には特別な思いがおありのことと思います。

by kurakichi (2012-05-28 11:05) 

kurakichi

お水番 さん

無心に削って 角材が薄板になってしまうかもしれません。

by kurakichi (2012-05-28 11:07) 

まっちゃん

食べられそうな鉋屑ですね。(^^)
by まっちゃん (2012-05-28 13:50) 

Mitch

職人さんのうで、道具の素晴らしさもすごいですが、檜でしょうか、削っている木材も柾目の良い材料ですネ!!
by Mitch (2012-05-28 16:15) 

ソノ日暮

正しい鉋の持ち方知りませんでした!
よぉ~ぅく覚えといて今度使う機会に実践してみたいです(`・ω・)b
いつその機会がくるのかが問題ですが^^;
by ソノ日暮 (2012-05-28 16:47) 

Silvermac

1週間の旅から無事に帰ってきました。
by Silvermac (2012-05-28 22:19) 

みち

kurakichiさんも引いてみられたらよろしかったのに。
ちゃんと調整されたものなら、
プロのようにはいかないでしょうが、
きっと薄く削れると思いますよ!  見に行きたかったです^^
by みち (2012-05-28 23:44) 

哲

職人さんの熟練の技には思わず見ほれてしまいます。
飛騨の職人さんに憧れた時期もありました。

by (2012-05-28 23:59) 

kurakichi

まっちゃん さん

いい出汁が取れるかも?

by kurakichi (2012-05-29 22:04) 

kurakichi

Mitch さん

柾目がまっすぐ通ったとてもいい素材でした。
お土産に一本いただきたかった。

by kurakichi (2012-05-29 22:08) 

kurakichi

ソノ日暮 さん

道具の正しい持ち方、扱い方は重要ですね。
私の自己流の持ち方もこの日を境に改めました。

by kurakichi (2012-05-29 22:10) 

kurakichi

Silvermac さん

お帰りなさい。
ブログ記事楽しみにしています。

by kurakichi (2012-05-29 22:11) 

kurakichi

みち さん

いやーとてもとても。
自分の道具を持参したならば参加も考えましたが 人様の大事な道具はなかなか手に取ることはできません。

by kurakichi (2012-05-29 22:14) 

kurakichi

哲 さん

やはり厳しい修行をしてきた人の技術には脱帽ですね。

by kurakichi (2012-05-29 22:16) 

opas10

人と道具が一体となった職人芸は日本の宝だと思います。
by opas10 (2012-06-02 11:26) 

kurakichi

opas10 さん

ハイ 私も日本の宝だと思います。

by kurakichi (2012-06-03 09:07) 

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