竹中がやってきたって　：雲が流れる如く：SSブログ

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竹中がやってきたって　　[あの頃] [編集]

ほんやら洞に行ったら　BSの番組で　竹中直人がお店に来た時の写真があった。

エアチェックしたビデオもあるということで借りて見てみた。

BSフジの　『おぢさんの小さな旅』　という番組で　竹中直人が　思い出の街などを散策する番組なのだが
普段BSを見ない私には番組それ自体が新鮮だった。
スポンサーもないので予算が少ないのであろう　つくりが手当たり次第　その場任せなのだが、　そのテキトーさ　お気楽さが　かえって面白かった。

竹中直人（以下　”タケチュー”　と呼ばせてもらう）　は　多摩美にかよっていた頃　国分寺に住んでいた。
国分寺を選んだ理由が　ムサ美に好きな女の子がいたことによるかどうかは知らないが　当時のタケチューの気分にあっていたのだと思う。
タケチューとは大学も違い　時々寺珈屋で見かけたり、我々の溜まり場と化していたハジメの家で晩飯を食べている彼に会う程度だった。　
が　｢今日は　酒が飲みたいっすよ～｣　などと誘われれば　よふかし通りの　『ロード三世』　に飲みにも行った。　
彼は酒は強くないので１、２杯でいい気分になり　それを越えると　泣き上戸になってしまう。
あるとき　席を立った彼がなかなか戻ってこないので　トイレでつぶれているんじゃないかと　覗きに行くと　入り口近くのピンク電話（１０円玉しか入らない公衆電話）に１０円玉を積み重ねて　誰かに電話している。　それもシクシクなきながら。　どうも彼女に振られたらしい　しかし　思いが断ち切れず　その彼女に電話しているのだ。　
いつもおどけてみせている彼の純粋でナイーブな面をその時見た。　テレビで見る今の彼も変っていないのだ。　おどけた竹中直人に　私にはあの当時感じた純粋さを見ることができる。　
（ここでタケチューのめめしいエピソードをばらしてしまったのだけれど　まあ有名税だと思って許してね）
他のエピソードは　いずれまたの機会に。