近藤あき子展を観に行く ２

近藤さんの作品はそのほとんどが油絵なのですが　油絵の具の上にアクリル絵の具を塗り重ね　アクリル絵の具が流れた跡も面白く使っていました。

今回初めて見たのですが
　


エッチングの小品が2点飾られていました。
線の滲みと言ったらいいか　モワッと油のしみのような表情が面白く　意外とエッチングが表現方法として抽象画に向いているような気がしました。

今回1点だけ　
　


ヴィヴィッドな赤のリトグラフも飾られていましたが　これは　妹の近藤伸子さんの
　


１月８日のリサイタルのパンフレットに使われているものでした。
残念ながらスキャンしたパンフレットは折って持ち帰ったとき雨に濡れて痛んでしまいました。

近藤伸子さんのリサイタルは去年上野でシュトックハウゼンを聴いたのですが　今回はバッハの　「イギリス組曲」　です。

さて　「近藤あき子展」　が行われていた中和ギャラリーがある曽根ビルディングは　少し時代を経たこじんまりとしたビルでした。
私が行ったことがある銀座のギャラリーは大体このようなビルに入っていることが多いのです。

階段につけられている２階へのサインは
　


ちょっきんきりえのYUYAさん好みです。
出ることができない２階のバルコニーのフェンスも
　


アールヌーボー調の唐草模様です。

コンクリートの上に
　


石版を貼り付ける壁の処理にも　時代を感じます。

このビルが造られた時代は造り手がいろいろ努力をしていて　例えば
　


３階への上がり口の階段につけられた扉も　手すりが扉を閉めた時も開けた時にも使えるよう二つのパーツに分けて作られています。
そんな努力の跡に現代ののっぺりとしたビルにはない良さを感じます。

タグ：エッチング 時代 銀座

コメント 12

昔の建物には重みを感じますね！材料と作った人の深い想いがズシっと響いてきます。エッチングは、とてもおしゃれで、くずしてあるけど品を感じます。感性がみがかれました～＾＾
by ｔｏ−ｗｅｅ (2009-12-17 09:34) 

to-wee　さん

だんだんと消えつつありますが　銀座にはまだまだこのような建物があります。

by kurakichi (2009-12-17 10:35) 

今日は。
唐草文様もてすりもいいですね。昔の職人さんには余裕があります。
by 夏炉冬扇 (2009-12-17 12:01) 

今日は！
すっかりご無沙汰いたしております。
気まぐれな更新にご訪問をいただき恐縮です＾＾
今時貴重な建物ですね～！
手をかけた分、文化を感じます。バルコニーのフェンスが素敵です。
by パトラ (2009-12-17 13:27) 

夏炉冬扇　さん

仕事に対する意識が違っているのでしょうね。

by kurakichi (2009-12-17 17:38) 

パトラ　さん

そですね　今はデザインがあっても　文化がないのでしょうね。

by kurakichi (2009-12-17 17:39) 

最後の階段格子、なんだかひきつけられる、と思ったら、小さいこと階段の上に格子があったの思い出した。何十年も思い出したことなかったのに。
by はなこ (2009-12-17 18:21) 

はなこ　さん

小さいときの思い出ですか？
階段で怪我をしないようにとのご両親の配慮だったのですね。

by kurakichi (2009-12-17 20:10) 

古くても新しくても「工夫」って素敵だと思います ＾＾
by penny (2009-12-17 20:30) 

penny　さん

確かにいつの時代でも「工夫」は大事なことなのですね。

by kurakichi (2009-12-17 21:12) 

銀座の画廊は1つの文化ですね！
by ulyssenardin36000 (2009-12-19 22:22) 

ulyssenardin３６０００　さん

やはり文化と言ってよいと　私も思います。

by kurakichi (2009-12-19 23:08)