滄浪泉園のお地蔵さま

殿ヶ谷戸庭園は実業家の江口定条（えぐちさだえ）から岩崎彦弥太（いわさきひこやた）の手に渡った別荘で
滄浪泉園はこれまた実業家の波多野承五郎（はたのしょうごろう）の別荘だったのですが三人とも三菱関係であったことが面白いところです。
殿ヶ谷戸庭園も滄浪泉園も崖の上に住まいを造り　崖下の清水が流れ込む池を利用した回遊式庭園が造られています。
　
どちらの庭も深山幽谷を模したもので　鄙びたおもむきのを出すために石塔や馬頭観音などが置かれています。

殿ヶ谷戸庭園の馬頭観音は池から細い道を上ったところにありますが
滄浪泉園の馬頭観音は
　


池を巡る道沿いにありました。

この馬頭観音もどこか他の場所にあったものを移したものだったものですが
　


上半分が無くなっています。


滄浪泉園には他に二体のお地蔵さまがあります。

馬頭観音の先　池の南側にある二つに分かれる道の角に
　

　
優しいお顔の
　

　
お地蔵さまがあります。
お名前はお顔がまん丸だからでしょうか
　


おだんご地蔵と言います。

そしてもう一体は　もう一つの崖道を少し上ったところにある
　


お地蔵さまです。
こちらはお顔が欠けているため
　


鼻欠け地蔵と言います。

さてこの道をさらに上ると案内板のある休憩所に出ます。
そこには崖から流れ出る
　


清水があって
　

　
一昨日の記事のaokenさんのコメントにもあった水琴窟の蹲になっていました。
その構造は
　


このようになっていて　ピコ～ン　ピコ～ン　と良い音がします。

さてさてここで滄浪泉園を一周しましたので
　


意を決して門を抜け暑い街に出ました。

タグ：はけ 湧水 小金井

コメント 10

やさしいお顔のおだんご地蔵さまの足元に自生するというエビネのふくいくとした香りが気になります。
そして、その花のじゅうたんも見てみたいです。
by hirochiki (2010-08-24 04:56) 

hirochiki　さん

私も来年の５月に行くのを楽しみにしています。

by kurakichi (2010-08-24 06:30) 

いろんな名前が付けられた、お地蔵さんがあるのですね。
それぞれに由来があって、歴史を感じますね。
by hatumi30331 (2010-08-24 07:16) 

hatumi30331　さん

街中にもお堂が建てられだいじにされているお地蔵さまを見かけますが　こういった場所にあるほうがふさわしいような気がします。

by kurakichi (2010-08-24 09:13) 

こうして歴史ある・お地蔵様を拝見していくと
最初に戻って、完全なかたちでの馬頭観音の
お姿も観れたらな、と余計・強く感じます。
by ＭＩＫＥ (2010-08-24 14:25) 

くらきちさん。猫の病院でいいとこご存知ならいくつか教えてほしいのだけど。
by はなこ　 (2010-08-24 19:57) 

MIKE　さん

馬頭観音と書かれた台座の上には確かに何かがあって　スパッと切り落とされたように見えます。
いったいどのような形だったのか興味がわきますね。

by kurakichi (2010-08-24 20:15) 

はなこ　さん

申し訳ありません。
我が家ではここ数十年動物を飼っていないのでお答えできる情報がありません。

by kurakichi (2010-08-24 20:17) 

先日、渋谷～原宿の暗渠について書かれてやしたね。
おヒマがあって気が向かれたらでいいので　あっしんとこで　その辺りのお話をしていただけると嬉しいでやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-08-24 21:38) 

ぼんぼちぼちぼち　さん

ご指名ありがとうございます。
先ほど貴ブログにコメント書かせていただきました。
なにぶんにわか勉強なのでご期待に添えたかどうか心配です。

by kurakichi (2010-08-24 23:03)