土手を歩いて国分寺駅へⅠ

もう５０年も前の話ですが　私が小さかった頃今ほど道が整備されていなかったので　国分寺駅に行くのはとても大変でした。
その当時は駅の改札口も北口だけしかなく　今でこそ立派になっている南口はその頃は存在しなく車が通れる道路も国分寺街道ぐらいしかなかったと記憶しています。
母の実家がある相原には国分寺駅で中央線に乗り、八王子駅で横浜線に乗り換えてと　場合によっては国分寺から八王子まで一気に行けず　立川駅で車両を乗り換えることもあったりし　小さな私にはちょっとした小旅行でした。
国分寺駅に出るまでも今では考えられないほどの難儀な道のりでしたが　子供の私にはそれもある意味楽しいものでした。
私の家は国分寺崖線（はけ）の崖下にあって　しばらくは
　


木々に覆われた細道を進み（このあたりは昔の雰囲気が少し残っています)
下平さんのお屋敷の角を右に折れて
　

　
ゆるい坂を上り　国鉄中央線の線路に向かいました。
この道は今は東京経済大学の通学路になっていて人通りも多く　通行整理の警備員さんも常駐していますが
昔は人とすれ違うことなどほとんど無い寂しい道でした。

この道の右側は下平さんのお宅のほか数件のお屋敷は昔からありましたが
左側は今でこそ
　


造成され住宅地になっていますが　昔は鬱蒼とした森になっていました。
その当時の面影はここにある
　


南町こぶし公園の奥に残された
　


藪に見ることができます。
さてゆるい上り坂を登って行くと
　


鉄道線路の際にあるフェンスにぶつかります。
もちろん昔はこのようなフェンスは無く　そのまますぐに
　


線路脇の土手に出ることができました。

中央線は中野から立川に向けて　えいやーと　直線を引いたところに造られました。
途中の高低差は多少の出っ張りは削って平らにしたり、切通しにしたりしています。
国分寺から国立にかけては切通しになっていて　その土手が自然に歩く道になっていたのです。
　


国分寺駅にはこの土手を歩いて行ったのです。
もちろん今は歩くことができませんが、、、

タグ：国分寺 ハケ

コメント 12

子供の頃、家の近くを駿遠線という軽便鉄道が走っていまして、よく線路の上を歩いたものです。
時代の流れと共にバス路線に変わり廃線となりましたが、その一部が生活道路として残っています。
by 風来鶏 (2011-06-10 11:28) 

この頃の国分寺周辺は知らないのに、読んでいて何故か懐かしさが込み上げてきました
by 駅員3 (2011-06-10 12:03) 

わたしは中学生の頃、国分寺駅で、西武線に乗り間違えました。
あの頃はさほど大きな駅とは思わなかったけれど、今は賑やかですね。
by ナツパパ (2011-06-10 18:07) 

まだ昔のよすがが残っているのはいいですね。
中央線の一直線は、みごとな裁量でしたね。
by sig (2011-06-10 21:25) 

石垣、覆い被さる木の陰
濡れた路面
情緒がありますね。
by そらへい (2011-06-10 22:05) 

風来鶏　さん

線路跡が道路に変わってしまったのですね。
ある意味ちょっと寂しい気がしますね。

by kurakichi (2011-06-11 06:44) 

駅員３　さん

懐かしさを求めて痕跡を必死に探してしまいました。

by kurakichi (2011-06-11 06:45) 

ナツパパ　さん

昔はとても小さな駅でしたね。
武蔵小金井の方が大きかったのに逆転されてしまいました。

by kurakichi (2011-06-11 06:47) 

ｓｉｇ　さん

事実の程はあまりはっきりしないのですが　当初中央線は新宿から八王子を最短で結ぶ計画だったようですが　地元の反対があって今のところに敷かれたと聞いています。
ひょっとしたら京王八王子線が中央線だったかもしれません。

by kurakichi (2011-06-11 06:50) 

そらへい　さん

昔の面影を発見できる場所は同時に情緒を感じる場所でした。

by kurakichi (2011-06-11 06:53) 

この辺りは高架や複線化に関わらず、50年前と線路の位置が全く変わりません。昔昔ぁし、今は亡きお袋のお供をして東京駅の大丸までよく行ったものです。今でもその同じ場所、空間を通過できるのって、なんかね、嬉しいですよ。
by みっち (2011-06-12 10:55) 

みっち　さん

ここは切通しなので変わりようが無いし　土手の上も新日鉄のグランドから早実に変わりましたが風景的にはあまり変わっていませんね。

by kurakichi (2011-06-12 22:00)