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楷書の完成  [本]

初唐の三大家と呼ばれている書家がいます。
それは欧陽詢と虞世南 そして昨日の記事にコメントをいただいたpletteさんが好きだと言っていた褚遂良の三人です。
三人とも500年代から600年代に生きた人ですが欧陽詢と虞世南はほぼ同い年で 褚遂良はその二人の少し後の人です。
この時代で楷書というものが完成したと言われています。

まず欧陽詢の九成宮醴泉銘
 
110705_001.jpg


一文字一文字がそれぞれ形が完結していて かつ書全体においても均整が取れています。

同年代の虞世南の孔子廟堂碑の文字も
 
110705_002.jpg


まさに楷書中の楷書という印象ですが欧陽詢の書より線が優しく見えます。

さてpaletteさんが好きだといった褚遂良の雁塔聖教序の文字は
 
110705_003.jpg


線がよりしなやかで 少し艶っぽい感じがします。
褚遂良のような字が書きたい人は
 


を参考にしてみてください。

ちなみに私が高校生のとき一番好きだった書家は願真卿でした。
左遷を覚悟して目上の官僚への抗議文の下書きである争座位稿に書かれた
 
110705_004.jpg


不朽之功業(徳を立て、功業を立てることで、後世に不朽の名を残す 百人一書より引用) 
この文字を松本復興大臣や菅さんは見たことが無いんだろうなぁ

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PylorI

懐かしい〜
これ全部臨書しました
by PylorI (2011-07-05 06:14) 

Far-East

kurakichiさんの母校には
良い指導者がいらっしゃったのですね。

by Far-East (2011-07-05 08:40) 

ナツパパ

こうやって石碑に文字を残す、というのは中国が如何に書を大切にしているか、の証ですね。
以前、西安に旅行したとき、碑林と言うところに行きました。
石碑がたくさんあって、もうもう目移りしてしまうほど。
拓本も買ってきましてね、わたしの宝物です。
by ナツパパ (2011-07-05 17:33) 

kurakichi

PylorI さん

私もこの本を読んで高校生のときの書道の時間を懐かしく思い出しました。

by kurakichi (2011-07-06 06:24) 

kurakichi

Far-East さん

小学校のときの書道の先生は私にとってとても良い指導者でした。
書初めの一字が一画足りなかったのですが とても勢いがあって良い字です と褒めていただきました。
その時書道が好きになりました。

by kurakichi (2011-07-06 06:28) 

kurakichi

ナツパパ さん

拓本うらやましいです。

by kurakichi (2011-07-06 06:41) 

palette

褚遂良、改めて眺めると、なるほど艶っぽいかも。YouTubeをしみじみ拝見しました。ありがとうございます!
顔真卿は、骨太で力強い印象ですね。エピソードも素晴らしいです。kurakichiさんがお好きだと仰るのも納得です。
書は美しいですね。
by palette (2011-07-07 10:21) 

そらへい

私は習字が苦手で、高校から選択になって喜んだ口です。
したがって、「高校生の時一番好きだった書家」というフレーズは
信じられない話です(笑)
by そらへい (2011-07-07 18:57) 

kurakichi

palette さん

最近の書家の書には どうもねー と思ってしまうものもありますが 時代を経たものには心が動かされます。

by kurakichi (2011-07-07 23:20) 

kurakichi

そらへい さん

ある意味 私は高校のときモーツアルトが好きでした ということと同じようなものです。

by kurakichi (2011-07-07 23:21) 

aranjues

コメントしようと思って延び延びになってました。
この3人に書聖王義子加えた4人の作品がが書のバイブルのようになっています。
ちなみに、数年前2年続けて孔子廟堂碑を折帖2冊づつ、臨書しました。
その時の記事です。
http://aranjues.blog.so-net.ne.jp/2010-10-25
by aranjues (2011-07-11 08:39) 

kurakichi

aranjues さん

記事拝見しました。
筆をとることに遠ざかっていましたがまた臨書してみたくなりました。

by kurakichi (2011-07-11 21:56) 

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