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初冬の殿ヶ谷戸庭園Ⅱ  [自然]

殿ヶ谷戸庭園で今目に付く花は
 
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石蕗の花です。
曇り空の日没前の暗い中でもこの黄色い花は目立ちます。
この花をよく見ると花びらの一部が無くなって均一な形ではないのですが かえってそれが日本的な趣きになっています。

茶道の始祖の一人武野紹鴎は茶の湯の心を つまり侘びという心もちを 藤原定家の歌

 みわたせば 花ももみぢも なかりけり 浦のとまやの 秋の夕暮

になぞらえています。

この辺りの紅葉はまだこれからなのですが
 
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女郎花や
 
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藤袴の枯れた花や
 
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桔梗の色付いた葉を見ると ついつい詫びた心もちになってしまいます。

満開の花のトンネルを毎年期待し、それを未だに見ることが無い萩の
 
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色付き始めた葉
 
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色抜けし、少し虫喰いのある紫陽花の葉
 
たくさんあった赤い実が 今は
 
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数えられるほどになってしまった梅もどき
これらの姿にもにも詫びを感じてしまいます。

侘びを第一の心とした先人たちは 枯れた世界の次には命の芽吹きの春があることを知っていたからこそ この冬に向かう枯れて行く時期を尊いものとしたのでしょう。

殿ヶ谷戸庭園でも
 
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土佐水木は花芽を膨らまし始め
 
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水仙も葉を伸ばし始めていました。

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palette

華やかなものがなく、さらにお天気がいまひとつだったりすると、
すぐに「つまらない!」なんて不満を漏らしてしまうのですが、
これが侘び寂びの境地なんですね…
ぽつんと残った梅もどきが素敵です。
やっぱり、暖かい色が好き(^_^;)
by palette (2011-11-15 19:31) 

kurakichi

palette さん

武野紹鴎の茶の湯の心は 枯れかじけ寒かれ とも言われています。
日本人の心のどこかに 意識はしなくても そういった詫びの気持ちがあると思うのですが、、、

by kurakichi (2011-11-15 20:55) 

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