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弁天さまは神か仏か  [神社仏閣教会]

井の頭の弁天さまは
 
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朱塗りの柱に青い壁
本殿の前には

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狛犬らしきものまであります。
まさに神社の形です。

しかし正面には
 
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線香立てもあって 印象は先日行った浅草の待乳山聖天さまにも似ています。

明治維新の際に発令された神仏分離令で明確に神道が国家の宗教として決められるまではお寺も神社も一つの境内にあってそれぞれ拝まれていました。

ちなみに私の家の隣にある貫井神社は 
 
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通称貫井弁天といわれているので弁天さまがお祀りされていると思っていたのですが
その祭神様は
 
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市杵島姫命(いちきしまいめのみこと)になっています。
泉が湧く場所として本来は弁財天をお祀りしていたわけなのですが、神仏分離例が出て さあお前は神社かお寺かと迫られ 
では私は神社にします、ついては弁財天ではなくその生まれ変わりの市杵島姫命をお祀りします。
ということになったのです。
神社としては日本の神話に出てくる神様でないとまずいのです。

しかしこの井の頭の弁財天は石段降り口の左にある別当の大盛寺の意向で弁財天をそのままお祀りしているのでお寺ということのなります。

何時の時代でも、どこの国でも 大なり小なり政治が宗教に介入することが多いのですが どうも結果は良くなりません。

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この噴水が見える本殿の裏にはお金が洗える銭洗い弁天もあります。
雑司ヶ谷の鬼子母神待乳山聖天、そしてここの弁財天と江戸時代に盛んに信仰されたインドあたりからやってきた神様たちは現世利益の匂いが強くあの世よりこの世が大事という感じがします。
江戸時代はそれだけ庶民の生活も豊かになってきたという証拠でもありますが、、、
 
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東京人の2010年12月の増刊号は 井の頭公園とジブリ美術館 でしたがその中に
 
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歌川広重の 井の頭の池弁財天の社雪の景 があります。
ここにも社の字が使われているように江戸時代の人は神社として認識していたようです。
そのような細かいことは置いておき
江戸の人たちはこの絵を見て一度は行ってみたいなあと思ったのでしょうね。

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コメント 6

aoken

井の頭の池弁財天の社雪の景って、今の井の頭と違って雪国みたいですね。
天保といえば小氷期の終わりごろで、飢饉があったり、まだ寒かった時期なのかなぁ
by aoken (2012-06-11 00:23) 

cassis

宗方三女神の中でも市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)は
美人のイメージで知られた為に 弁才天 にスイッチされたようです。
弁才天(芸術・音楽の才能)もさりながら
弁財天(現世利益)にあやかりたいです。・・・
by cassis (2012-06-11 10:36) 

kurakichi

aoken さん

確かに雪国のような絵ですね。
私が小さかったころも今より寒く雪もたくさん降ったように思います。
小氷河期だった江戸時代はもっと寒かったのでしょうね。

by kurakichi (2012-06-11 22:10) 

kurakichi

cassis さん

才より財ですか。
私はどちらも欲しいです。

by kurakichi (2012-06-11 22:12) 

メルシオ

宗像三神、美人の神様ですねー。

by メルシオ (2012-06-12 21:32) 

kurakichi

メルシオ さん

神様は美人でないとねー。
雑司ヶ谷の鬼子母神には驚きました。

by kurakichi (2012-06-14 00:08) 

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