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沖島勲氏の全作品を観るⅠ  [映画・舞台・DVD]

私は映画人間ではないので映画館に足を運ぶことは滅多にないのだけれど6月の初めにほんやら洞に置かれていた
 
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このチラシの
 
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このコピーが気になって
 
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阿佐ヶ谷の
 
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ラピュタに毎週水曜のレイトショーに通ってしまいました。

沖島監督は
 
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1940年生まれなので戦後の混乱期に育った人で日芸の映画学科を出ています。
まず初めに撮ったのは
 
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ニュー・ジャック・アンド・ヴェティ モダン夫婦生活讀本 と題された映画です。
若松プロダクションの作品ですから基本ピンク映画なのですがそこは若松プロひねりが二重三重にあってかなり見ごたえがありました。
演劇舞台的なカメラワーク、舞台俳優のようなセリフ回しは今から見るとかえって新鮮に見えましたし、戦前・戦中と戦後の価値観の大逆転を性を軸に描いていく手法はとても新鮮でした。
タイトルに使われている ジャック・アンド・ヴェティ は戦後すぐの英語教育で使われた教科書の名前です。
性のいとなみもアメリカから学んだというわけです。

沖島監督はこのデビュー作から次の作品には20年間のブランクがあります。
ピンクは私の本望では無いのだと思っていたのか それとも結婚もし子供もでき(ここは私の全くの想像)生活のためにか まんが日本昔ばなし の脚本を1200本以上作っています。
そして映画監督として復帰したのは
 
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出張 という題のこれもちょっとピンクぽい映画です。
 
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それまで培ってきた人脈のなせるわざか俳優陣が豪華です。
主演は石橋蓮司、ゲリラの首謀者原田芳雄、昔ばなしの縁なのか常田富士男も出ています。
奥さん役は松尾嘉代。
話としてはサラリーマンなんてただの将棋の駒的なものでそこに非現実的なゲリラがからんできてそれが一層際立つといった面白さがあります。
自分が思っているより世の中は自分とは関係ないところで動いている。
これは20年間いわゆるファンタジーの世界でやってきた沖島さんの世界の表出のような気がします。
ピンクとは対岸の子供のお話で20年を過ごしてきた人の復帰はまたしてもピンクでした。


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TaekoLovesParis

沖島監督,はじめてお名前ききましたが、50年間の映画づくりの変遷が興味深いですね。「出張」見てみたいです。DVD出てるか探してみます。
by TaekoLovesParis (2015-07-25 13:27) 

ぼんぼちぼちぼち

さぁて、どんな変遷となるのでやしょか(◎o◎)b
by ぼんぼちぼちぼち (2015-07-25 20:48) 

kurakichi

TaekoLovesParis さん

出張はDVDになっているかもしれませんね。
あると良いですね。

by kurakichi (2015-07-27 20:41) 

kurakichi

ぼんぼちぼちぼち さん

はいはい、興味津々です。

by kurakichi (2015-07-27 20:43) 

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