sigさんの日曜講座「9ミリ半をご存知ですか?‥‥」を聴きに行く [映画・舞台・DVD]
11月15日に府中の多摩交流センターに
市民塾・日曜講座の「9ミリ半をご存知ですか?‥‥」を聴きに行きました。
講師は
so-netブロガーで映画史研究者の sigさんです。
今年は映画にとってその誕生から120年に当たる節目の年です。
sigさんはブログに80回にわたってその120年史を書かれていて今年の7月にその連載を終えています。
今回は映画史の番外編的なもので家庭用映画のお話でした。
家庭用映画といったら私は
このフジカシングルエイトしか知りませんでした。
その名の通りフィルム幅は8mmで これがデファクトスタンダードになっていて 9.5mm幅のフィルムがあったことなど全く知りませんでした。
劇場映画用が35mmで これは写真用のフィルムを転用したもので ニュース報道用が16mm、その16mmを割くように二分したのが8mmで そのため16mmには両側にあるパーフォレーション(フィルム送りのための穴)が8mmには片側にしかない といった認識しかありませんでした。
これが
9.5mmの現物です。
パーフォレーションがフィルムの端ではなく真中、撮影された画像の間にあります。
これの方が合理的な気がします。
日本には大正13年(1924年)に最初に輸入され戦前は大いに家庭用映画がこの9.5mmで作られています。
当時は9.5mmがデファクトスタンダードだったようです。
今回のお話はその9.5mmをこよなく愛し戦前に撮影用のカメラを自作し、手回しであった映写機も電動に改良してしまった東尚士(ひがしなおし)さんにまつわるものでした。
これが
手製の撮影カメラ。
そしてこれが
いろいろ改良を加えた映写機です。
戦前に東さんが撮影した 上野動物園の象の花子さん、相模湖ができる前の川のようす、日原の鍾乳洞へのハイキング、等々貴重な映像も見ることができました。
今回の講義もたいへんためになって面白いものでした。
sigさんありがとうございました。
ところでなぜ9.5mmが無くなってしまったのか?
9.5mmを作っていたのはフランスのパテ社です。
その経営がかなり杜撰だったこともありますが戦争が大きく影響してると思います。
フランスは第二次世界大戦の戦場であったわけで戦争で荒廃してしまいました。
しかるにイーストマン・コダックがあるアメリカは戦場ではなく戦争が終結すると一挙にコダックの8mmがデファクトスタンダードになったのだと想像しています。
市民塾・日曜講座の「9ミリ半をご存知ですか?‥‥」を聴きに行きました。
講師は
so-netブロガーで映画史研究者の sigさんです。
今年は映画にとってその誕生から120年に当たる節目の年です。
sigさんはブログに80回にわたってその120年史を書かれていて今年の7月にその連載を終えています。
今回は映画史の番外編的なもので家庭用映画のお話でした。
家庭用映画といったら私は
このフジカシングルエイトしか知りませんでした。
その名の通りフィルム幅は8mmで これがデファクトスタンダードになっていて 9.5mm幅のフィルムがあったことなど全く知りませんでした。
劇場映画用が35mmで これは写真用のフィルムを転用したもので ニュース報道用が16mm、その16mmを割くように二分したのが8mmで そのため16mmには両側にあるパーフォレーション(フィルム送りのための穴)が8mmには片側にしかない といった認識しかありませんでした。
これが
9.5mmの現物です。
パーフォレーションがフィルムの端ではなく真中、撮影された画像の間にあります。
これの方が合理的な気がします。
日本には大正13年(1924年)に最初に輸入され戦前は大いに家庭用映画がこの9.5mmで作られています。
当時は9.5mmがデファクトスタンダードだったようです。
今回のお話はその9.5mmをこよなく愛し戦前に撮影用のカメラを自作し、手回しであった映写機も電動に改良してしまった東尚士(ひがしなおし)さんにまつわるものでした。
これが
手製の撮影カメラ。
そしてこれが
いろいろ改良を加えた映写機です。
戦前に東さんが撮影した 上野動物園の象の花子さん、相模湖ができる前の川のようす、日原の鍾乳洞へのハイキング、等々貴重な映像も見ることができました。
今回の講義もたいへんためになって面白いものでした。
sigさんありがとうございました。
ところでなぜ9.5mmが無くなってしまったのか?
9.5mmを作っていたのはフランスのパテ社です。
その経営がかなり杜撰だったこともありますが戦争が大きく影響してると思います。
フランスは第二次世界大戦の戦場であったわけで戦争で荒廃してしまいました。
しかるにイーストマン・コダックがあるアメリカは戦場ではなく戦争が終結すると一挙にコダックの8mmがデファクトスタンダードになったのだと想像しています。
9.5mmのフィルムがあったとは全く知りませんでした。
物の盛衰にも戦争などの影響が大きいんですね!
by 斗夢 (2015-11-17 05:20)
遠い過去からのプレゼント、大変興味深く拝見しました。
特に撮影者が我が郷土の日野市在住だった方と伺い、興味が尽きませんでした。
by 駅員3 (2015-11-17 07:46)
近かったら、是非参加したかった講座です(ーー;)
by 風来鶏 (2015-11-17 16:47)
フィルムの真ん中に穴が開いていても、映像に影響はないのでしょうか。
by skekhtehuacso (2015-11-17 23:03)
斗夢 さん
9.5mmが無くなってしまったことはとても残念なことです。
それも戦争の影響が大きくかかわっていることに悲しみを覚えます。
by kurakichi (2015-11-17 23:40)
駅員3 さん
ハイ、とても興味深い講演でしたね。
こんなすごい人が市井に埋もれていたとは、、、
by kurakichi (2015-11-17 23:41)
風来鶏 さん
この日曜講座地道ですがなかなか良い活動をしています。
ところでこの日 so-netブロガーさんの駅員3さん、さる1号さん、それにぼんぼちぼちぼちさんも参加されていましたよ。
by kurakichi (2015-11-17 23:51)
skekhtehuacso さん
フィルムの写真を見ていただくとわかりますが 映像のフレームは穴と穴の間に収まっていますのでそれほど問題はないと思います。
かえってパーフォレーションがフレーム1に対して1っこですから一コマずつフレームを送るにはこれの方が良いような気がします。
by kurakichi (2015-11-17 23:54)
こんにちは。すっかり遅くなってしまいました。いつもながら懇切丁寧なご紹介、頭が下がります。また、映画史ブログまでご紹介いただき、ありがとうございます。
ところで、私が思うには、もし9ミリ半が戦後まで存続したとしても、トーキー時代には対応できなかったと思います。画面がフィルムの幅いっぱいなのでサウンドトラックのスペースが無いからです。いずれは消滅する運命にあった規格ではなかったかと思うわけです。
by sig (2015-11-20 13:24)
sig さん
イヤイヤとてもためになる講義でした。
ありがとうございました。
by kurakichi (2015-11-20 22:51)