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ジャズ集大成G025  [博物館・展示館]

1月29日はインターメディアテクの
 
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ジャズ集大成G025 のクールの誕生でした。

クールの誕生はマイルス・デイヴィスがリーダーの九重奏団の演奏で録音は1949年と1950年のものです。
SP盤の蓄音機からLP盤の電蓄への移行は1948年から約10年間であったといわれています。
つまりこの録音はSP盤の終末期に録音されたものです。
SP盤で録音されたものは1曲3分ほどでこれが後年再編集されLPとして発売され 



その時のジャケットタイトルが クールの誕生 になりました。
 
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この解説にあるようにマイルスはビバップの神様チャーリー・パーカー に憧れてニューヨークのパーカーの元にやってきます。
そしてパーカーのグループで演奏するようになるのです。
もともとバップスタイルは演奏技術の技量を見せつける個人技に重きを置いていました。
マイルスはバップスタイルでは演奏技術、音量等で劣っていることをやがて自覚するようになります。
しかしマイルスは頭の良い人で自分がどうしたら注目を浴びるか知っていました。
バップスタイルでは弱点であることを逆に前面に出すような演奏をすることでこの一連の録音がなされました。
ホットなバップスタイルに対して都会的で洗練されたクールジャズが誕生したのです。
そしてこのマイルスの個性は3分で一枚のSP盤ではなく片面30分に数曲を連続して録音できるLP盤でこそ発揮されるようになったのです。
その後1曲3分という制約が無くなったことに因りジャズの演奏スタイルも変化して行きました。
そのようなエポックメイキングな1枚がクールの誕生です。

この日の演奏会ではクールの誕生の前後に一曲ずつサボイ盤のパーカーとマイルスの演奏がかかりましたが そちらの方がやはり楽しい演奏のように聞こえました。
クールジャズは誕生したばかりでそのスタイルがまだ完成していない状態で 一方バップスタイルはもう聴いていて安心できるある種確立されたスタイルであったためかもしれません。
この後マイルスの演奏スタイルは録音技術の進化とともに次々に変化していき一つ所に留まらない変化をしてゆきます。
そんなアバンギャルドなマイルスが好きです。

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コメント 2

そらへい

しかし、クールジャズがその後、
白人ジャズの総称になるのは皮肉ですね。
by そらへい (2016-02-05 22:22) 

kurakichi

そらへい さん

マイルスはマイルス独自の道を行っちゃたからでしょうか。

by kurakichi (2016-02-06 04:32) 

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